894 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/12/21 17:40
幼稚園児だった私は遠足のバスに乗っていた。
バスが赤信号で停車すると、車内は急に静かになって
隣の席も後ろの席も皆一様に眠ってしまっているよう。
赤信号はいつになっても青にならず、車内は静寂に包まれていた。

窓際に座っていた私が不図外を見ると、横断歩道の手前(歩行者用信号機の下)に
おかしな格好をした親子がたたずんでいた。青信号なのに渡らない母と娘が。

頭には頭巾をかぶり、格好全体はどこか古臭い印象。
うつむいた顔は頭巾に隠れてよく見えないが、赤く染まっているように見えた。
母と娘は手をつなぎずっとそこにたたずんでいる。

急に車内に音が戻る。騒ぐ声、バスのエンジン音、交差点を過ぎるときに
もう一度振り返ってみたけれど親子の姿はもう見えなかった。

つづく